急性白血病の主な治療の流れ

白血病の主な治療の流れは、上図の通りです。
勿論、患者に応じて内容は変わることがありますから、あくまでこれは原則的・基本的な治療の流れです。
「寛解」とは、骨髄内の芽球が5%以下に減少し、血液検査のデータ上正常値に戻った状態のことです。
白血病では、まずこの寛解を目指します。
寛解に導くための初期の治療法を「寛解導入療法」といいますが、これは極めて強い化学療法です。
大量の抗がん剤を使い、がん細胞を徹底的に叩き潰すので、この治療時期における副作用は大変な負担になります。
肉体的・精神的な、最初の正念場です。
しかしそれ以前に、なんらかの感染症にかかり、その症状が深刻であれば、そちらの治療を優先してから寛解導入療法に入ることがあります。
次に、大きく3つの選択肢があります。
寛解をするとその状態を維持しなければなりません。
そのための治療をしないと、また血液中にがん細胞が増える可能性があるのです。
「寛解後療法」では、まず完全寛解の状態を維持すべく地固めをし、それを継続させるための化学療法を行います。
またそれとは別に、大量化学療法、造血幹細胞移植などの方法がありますが、殊に造血幹細胞移植の手術は、肉体的・経済的な負担が大きくなるのが欠点です。
最近では様々な治療法が確立され、白血病の克服は可能になっています。
寛解導入療法が終わったら、患者の諸条件に合わせ、最善の治療法を選択します。
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