白血病の基礎知識

化学療法

化学療法とは、一般的には抗がん剤治療のことを指します。

急性白血病の主な治療の流れ」で見たとおり、白血病では血中のがん細胞を徹底的に死滅させることが不可欠です。

そのために寛解を目指し、寛解導入療法でがん細胞を叩きますが、この段階の治療法は化学療法です。

抗がん剤は、複数の種類のものを組み合わせて行われますが、その組み合わせ方や治療期間は様々です。

例えば、最も広く使われる化学療法に「CHOP(チョップ)療法」というのがありますが、ここでは3種類の注射薬と1種類のステロイド内服薬を使います。

治療開始1日目に3種の注射を打ち、初日から5日間は服薬、そして残り16日間を休薬とし、合計21日間で1コースの治療です。

これを数回繰り返し、がんの死滅を図ります。

この方法のメリットは、入院する必要がないことです。

初日の注射さえ受ければ、服薬は在宅でもできます。

しかし、副作用がないわけではなく、その点については注意しなければなりません。

代表される副作用は、手足のしびれ、吐き気、高熱などです。

これらの症状が出たら、速やかに主治医に相談します。

化学療法で使う薬剤は、その組み合わせ方によって呼び名が変わり、例えば「THP-COP療法」と呼ばれるものは、CHOPの一部の薬内容を変更したものです。

本人の白血病のタイプや進行状態、体質によって使われる薬剤や治療期間が大きく異なっていきます。