白血病の基礎知識

そのほかの白血病

白血病は、大別すると「急性」「慢性」又は「骨髄性」「リンパ性」に分かれます。

しかし正確に言うと、白血病の種類は4種類だけではありません。

大まかなこれら「急性骨髄性」「慢性骨髄性」「急性リンパ性」「慢性リンパ性」という分類の中で、更に数種類の白血病に枝分かれしています。

白血球を形成する細胞や、リンパ球を形成する細胞の種類は一種類に留まらず、様々な種類の細胞が存在します。

そして、白血病は血液のがんと言われていますが、血液のどの細胞がどのような理由でがん化したかによって白血病の種類は無数に存在しうるのです。

例えば、「ヘアリーセル白血病」は、慢性リンパ性白血病の一種ですが、がん化した細胞が、毛が生えたような形をしているのが特徴です。

そして、このタイプの慢性リンパ性白血病は特に欧米に多く見られ、そういう点ではほかの急性リンパ性白血病とは性質が違います。

「急性前骨髄球性白血病」は、急性骨髄性白血病の一種ですが、抗がん剤が効きにくく、無秩序に白血病細胞が増えていくという特徴があります。

通常の急性骨髄性白血病の治療と同じ方法での治癒は不可能です。

前述の「成人T細胞白血病」はウィルス性のもので、これもまた大まかな4分類に当てはめることに無理があるでしょう。

体は、どの部位もがんになり得ますが、血液のがんもその細胞の種類の分だけ、様々な白血病が存在し得るのです。