白血病の基礎知識

急性骨髄性白血病(AML)

急性骨髄性白血病(Acute Myelogenous Leukemia, 通称「AML」)は、骨髄で作られる血液細胞ががん化して全身に送り出されていく白血病です。

健康な人の場合、骨髄内には様々な細胞があり、それらが成熟してやがて血液として送り出されますが、骨髄内でがん化が起こることにより、骨髄内ががん細胞で埋め尽くされ、結果的にそれらが全身をめぐるようになります。

フランス、アメリカ、イギリスの研究員らで構成される機関「FAB」の定義によると、「芽球」と呼ばれる未熟な細胞(=白血病細胞)が骨髄細胞中30%以上を占めた場合、急性骨髄性白血病と診断されます。

WHO(世界保健機関)の定義では、その割合が20%以上だと急性骨髄性白血病という診断になります。

骨髄内でがん化した細胞は、健康な細胞よりもはるかに速いスピードで増殖します。

そのため、健康な細胞が減少し、やがて重篤な疾患をもたらすのです。

最悪のケースでは、死に至ります。

もし治療しないと、感染症にかかりやすくなったり、出血が起こりやすくなったりし、やがてそれらの症状は全て重篤化します。

骨髄性白血病は、ここで述べた急性骨髄性白血病と、慢性骨髄性白血病がありますが、急性骨髄性白血病が慢性化して慢性骨髄性白血病になるわけではなく、これら2種類の白血病はそもそものメカニズムが違います。

慢性骨髄性白血病については、後述します。